必敗になった将棋がスポンジマジックで大逆転したのでその将棋の解説をします。
形勢グラフは以下のように終盤必敗状態。しかし最後に相手が頓死
大きな岐路
大きな岐路は以下の局面
十分に読みきらないまま猛攻をする後手スポンジですが、本譜はここで58龍として悪くなった。
58銀不成としておけば、相手が67歩と竜をとろうものなら61銀不成で攻めが続き、互角の形成を保っていた。
勝手読みの極み
形勢は着実に悪くなり以下の局面。評価値は先手勝勢(2800)
この段階で以下のまくりシナリオを練り上げた。
・金は斜めに逃げて33香打、31香成としている間に、先手玉の上部脱出を押さえ28銀からばらして19玉~89竜の詰みを目指す
本局は奇跡的に青写真が実現してしまった。対局当時は本気でそこそこな形勢だと思っていたが、もちろん読み抜けだらけで、最後の一瞬まで必敗でした。
もうこの時点で先手勝勢(30000)
本譜42龍だが、33角からの詰み。
33角打たれた局面は必至。こちらの最善手も王手ラッシュを提示される。
そして、本譜28銀から王手をするが、まだ勝てるかもと思って指してました。
そして問題の局面。
この局面での最善手は以下の通り。
間駒さえしてれば勝勢だが、同桂は頓死筋。読み筋を見ると長い詰将棋のようにみえますが、詰将棋的には合い効かずで、89龍→18玉→29龍の3手詰です。
これは自分の形成の良さに慢心し、頓死筋を読み抜けしてしまったのが敗着でしょうか。
初段くらいまではこういう頓死がありえるので、あきらめずに指していると大逆転することがありますね。逆に読み抜け&ポジティブな形勢判断が勝因だったと思います。
普通に勝つよりもアドレナリンが出て爽快です。CPU相手の将棋ではこの楽しさは味わえないですね。
この将棋の棋譜
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